六甲のブナ                 植物名一覧     もくじ ブナのページ  、
神戸市絶滅危惧種Bランク
ブナを漢字で木辺に無と書きます。材がやわらかく腐りやすいため使い物にならない木という意味のようです。でも、ブナは日本固有のものです。
日本列島の冷温帯の潜在の植生の植物です。東北の白神山地のブナ林に代表されるように、自然の豊かさの象徴的な存在といっても過言ではないと思います。
六甲にも限られた量ですがブナの木があります。六甲の誇りのひとつです。
雪の中の六甲のブナの主  平成113年3月31日   神戸
わたしがよく歩くコースの頂上近くに、このブナの主がいます。
長年の風雪の中で生きてきた主は幹にたくさんの洞穴ができ
、他の植物が幹から生えたりしています。大変なことがらに遭いながら
今この姿を見せてくれている・・・。
 なのに、すべすべの白い木肌をして、春の新緑、夏の木陰、
秋の黄葉と、季節折々の美しい姿を楽しませてくれます。
 このコースを登るとき、「もうすぐだよ、少し休んでがんばれ」と
いつも励ましてくれているようです。この木の近くにはおいしい
湧き水がこんこんと出ています。

ナの林床に元気に花を咲かせている
ツクバネソウ。
 ブナの林床にはいろいろな野草が元気に
生えてくる

平成15年5月10日   神戸
白い幹の若い木
平成15年3月29日  神戸
美しい新緑
平成15年5月10日  神戸
今年は種ができてくれているよ
平成15年6月22日
l六甲はブナにとって気候的にも厳しい。
種はできにくいのではないか。と危惧され
ている。
 1993年に種の入ったブナの実が六甲の
ブナにも大量にできました。しかし、その後、
六甲では種の入ったブナの実を見かける
ことがありません。
 「このままでは六甲のブナは滅びてしまう。
大切な役割をしている六甲のブナ林を増や
していこう」と。六甲のブナの実をまいて増やす
努力も続けられています。
 ブナの実は5〜7年周期に豊作の年があると
いわれています。毎年、たくさんの実をつけると、
ブナ実を食べる生き物が増えます。つまりブナ
にとっての外敵がふえます。ほとんど実を
つけない年をつくることにより、外敵の生き物
が増えるのを防いでいるといわれています。
 今年は六甲のブナにも実がなっているようです。ほんとに多くの実がなり、六甲のブナが増えていってほしいものだと願ってやみません
美しい黄葉
平成14年11月3日  神戸